混合した声/混合状態(こんごうしたこえ / こんごうじょうたい)

混合した声 / 混合状態(こんごうしたこえ/こんごうじょうたい)

コーネリウスリードによって明確に定義された、「地声」と「裏声」の混合した状態。

●最も不適切な声区状態

コーネリウスリードは「混合した声区状態」を最も不適切な声区状態としました。混合状態の声区は、「ファルセット(ピュアファルセット)」などを取り出すことが出来ません。「裏声」を出しても、どうしても閉鎖が入る、もしくは、地声らしい音色が聴き取れます。A4など、ある程度の高さの音域ならピュアファルセットが出せても、下降していくと、いつの間にか地声になってしまう、これもまた混合状態です。

 

●声区融合との差異

混合状態は、適切な声区の融合とは異なる声区状態です。適切な声区の融合とは、「裏声」と「地声」を分離することも可能です。裏声、地声の神経支配が明確に整理されて、一つの音程に対して、地声らしい音色も、裏声らしい音色も、またヴォーチェ・ミスタの音色も自由自在の状態です。声区融合とはまさに複雑な喉頭筋群の1つ1つの神経支配が完璧に整理されているのです。

一方混合状態の声は、裏声と地声を分離することができず、常にヴォーチェ・ミスタの状態です。1つの音程に対し、常に1つの音色を強いられます。また、高音域を軽い裏声と歌おうとしても、地声裏声を混合しているために、地声系統の筋群の収縮が付きまとい、音色は軽くなりません。体感としては「軽くしようとしてもいつも重たい」というような状態です。一見、頭声区と胸声区のブレイクが存在せず、理想的な声区状態に思えますが、当の本人は最悪の不自由を強いられることでしょう。

 

参考文献 : ベルカント唱法 その原理と実践/ コーネリウス・リード

参考文献 : 声楽用語辞典 / コーネリウス・リード

 

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