ヴォワミックストゥ

ヴォワミックストゥ

フランス語で「混声」。アンザッツ3B、メザボーチェや、現代のミックスボイスなどと関わりが深いと考えられる言葉です。

●19世紀以降の、「カバードボイス全盛期」

19世紀以降、「平べったい声」が西洋声楽における美的価値観に適さないとしてよく批判されるようになりましたが、それに対し、西洋声楽家たちが対策案の一つとして、パッサージオ付近に置いて喉頭を下げたり、また母音を変形させることで「深い、もしくは暗い音色」を生み出す「カバーリング」という技巧です。カバーリングは「音色が暗いこと」また、「側なり声」であるとして、批判が常につきまとい「カバーするかどうか」で当時の西洋声楽家は随分と議論したものです。

●カバーリングに嫌気が指したフランス声楽界

コーネリウス・リードは、イタリア声楽界において「カバーリング技法」が広まり、それに対し、フランス声楽界はその音色をひどく嫌った,,,としています。「平べったい声」を避けつつも、また「カバーリング」を避けるために考案したのが、「胸声区」に「頭声区」の音色を積極的に混ぜ合わせよう、という「ヴォワミックストゥ」です。

●発声生理学的考察

コーネリウスリードの《「胸声区」に「頭声区」の音色を混ぜる》ということをそのまま撮るのであれば、甲状披裂筋に対して、十分に輪状甲状筋を働かせ、バランスをとった音色、であると言えます。アンザッツ3B、ヴォーチェ・ミスタ、現代のミックスボイスらと関わりが深いと言えるでしょう。「ミックス」させるという語源を探すのであれば、ヴォワミックストゥはその第一候補とも考えられます。

スポンサーリンク