声を「うなじに当てる」ってどういうこと?

声を「うなじに当てる」ってどういうこと?

 

岩崎です。

 

生徒から、

 

「前の先生が、声をうなじに響かせなさいって言ってたんだけど、あれ何なんでしょう?」

 

と聞かれます。

 

※まず、前提として、

声は、喉頭室、咽頭腔、鼻腔、口腔以外には、共鳴しません。

「胸に手を置くと、胸が振動するじゃない」

それは、共鳴現象でなく、共振。振動が伝わっているだけに過ぎません。

そのことを理解してからお読みください。

 

うなじに響かせるとは、

 

昔から特に声楽家が言い続けてきたことです。

 

20世紀初頭の最高のテノール、カルーソーもこの表現を愛していました。

 

しかしながら、実際にはうなじに声が響いたりはしません。

 

ですが、「声をうなじに響かせるイメージを持つことで、動く筋肉があり得る」

 

ということを述べてみましょう。

 

 

輪状咽頭筋(りんじょういんとうきん)って?

20世紀の最高の指導者、フースラーは、

 

「うなじに当てるイメージ」と、そのことで、ある筋へのアプローチを考えました。

 

輪状咽頭筋です。(下咽頭収縮筋輪状咽頭部)

 

スケッチいたしました。

輪状咽頭筋

 

フースラーはこの筋肉を「引き下げ筋」の一つとして捉えました。音量にも関係があると考えられています。

 

(引き下げ筋は、ノドを下方に下げ、声の「深み」を作ります。)

 

生理学者のネグスも「強力な筋」としました。

 

ちなみに、岩崎は、40時間の解剖研修の中で、この筋肉をどうにか割りあてました。

 

そしてその筋腹に驚きました。大いに発声に関与するのでは,,,と感じた次第です。

 

 

つまり、「強さと深み」を探す訓練

 

 

少し、マニアックな話になりましたが

 

レッスンの中で、

 

「うなじ」という言葉を教師が使ったら、

 

「もっと深みと強さがある声を探しなさい」

 

という意味で捉えてまず間違いないでしょう。

 

ちなみにラボでも、使います。ただなんとなく喉を下げるだけ、じゃ出せない深みが出てくるんですよ!

 

スポンサーリンク