発声の専門家による、クワイアシンガーの素朴な疑問への返答

発声の専門家による、クワイアシンガーの素朴な疑問への返答

クワイアディレクター / ボイストレーナーの岩崎ひろきです。

昨日のレッスン中の質疑応答,,,こんな話でした。

Q1「鼻腔共鳴を大事に歌いなさいって先生と、【鼻に響かせるな】て言う先生がいるんですけど、どうすればいいですか?」

以下、岩崎の回答です。

A1「そもそも、鼻腔共鳴自体、科学的には「ほとんど期待できない」と言われています。つまり、声楽界全体が壮大な勘違いをしている可能性があるのです。だから、鼻腔共鳴させなさい、もちょっと怪しいですし、鼻腔共鳴させるな、もちょっとなんか変なんです」


Q2「私がピッチが悪いのって何でですか?後、ゴスペルのCDを聴くと、どのクワイアもピッチがいいんですけど、日本人のクワイアってピッチが悪いこと多いですよね。もしかして日本人ってピッチを低めにとってしまう人種なんですか?」

以下、岩崎の回答です。

 A2「ピッチが悪い、この原因は2種類あります。

そもそもの耳の問題と、それから発声能力の問題です。耳の問題は、ラボがやっている「メンタルピクチャートレーニング」によって改善しますよ!全く音程が取れない音痴の人も時間をかければこのトレーニングで改善するほどです。

発声能力の場合は、ピッチが低いときは大体、地声系の筋肉が過度に働きすぎているのが問題です。なので、裏声系のトレーニングを多めにこなすことで、声が「伸びてきます」。つまり、音程がはまりやすくなるのです。

また、日本人がピッチ悪い人種か?と言われればそれはNOでしょう。

なぜなら、いわゆる黒人と言われるアフロアメリカンのクワイアにもピッチが悪いクワイアはたくさんあります。岩崎は米軍基地内でピアノ演奏をすることがあるのですが、アフロアメリカンでピッチが悪いシンガーをたくさん見てきました。だから、人種のせい、というわけではないでしょう。訓練すれば、あなたもピッチが改善しますよ。

ちなみに、ヘゼカイアウオーカーのライブアルバムにはピッチが悪い録音が結構残ってますよ。絶対音感ある人はちょっと聴き難いかもしれませんね。

僕にしてみれば「ピッチが悪い」のも「それらしさ」なので、全然聴けてしまうんですが。だって、そもそも、ゴスペルとは地声をかなり持ち上げるジャンルですから。ピッチが下がってしまうのって、僕にしてみれば結構自然なことなんです。ピッチがちょっとくらい下がってても、そりゃそうだよなあ、なんて納得してしまいます。

もちろんピッチもがっちりはめつつ、それでいて地声感満載の素晴らしいクワイアもあるのですが、それはそれで素晴らしい。けど、クラシック合唱愛好者のように【ピッチが悪いからこのクワイア聴いてられない】なんていってバッサリ切るような気持ちにはなれません。

ゴスペルとは教会に集まるアマチュアの人間によって本来歌われるものであって、その上で地声感を大事にする音楽なのですから。ピッチの悪さはゴスペルの歴史を反映しているようで、僕は愛しくてしょうがないのです。」

shutterstock_268254800

疑問を晴らして、また一層楽しく歌えますね!


PS ラボに来たら、たくさん質問してください。質問されると岩崎は嬉しいのです!


Beginnerレベルの記事はこちら

Advancedレベルの記事はこちら

スポンサーリンク