ボイストレーニングの「コツ集め」の危険性

ボイストレーニングの「コツ集め」の危険性

クワイアディレクター / 発声教師の岩崎ひろきです。

ところで、「ボイストレーニング」と、「コツ」は、ちょっと違います。

前者は、

「喉の筋肉をトレーニングし、コントロールできるようにすること」。

あまり知られてないことですが、喉には数十の筋肉があり、高い声の筋肉、低い声の筋肉、など、100の声があれば、100の筋肉バランスが喉の中に存在するのです。

後者は、

「ピッチをはめたり、高い声を一時的に出すために、本来、直接的には発声に関係ない筋肉を使うこと」。

例えば、

「高い声を出すときは眉毛を上げましょう」

とか、

「高い声を出すときは、お腹をぎゅっと締めましょう」

とか、

「背中からぐるっと声を回すイメージで。そのために、実際に手を使って頭の後ろで弧を描く」

とか。これらは発声の「コツ」と言えるでしょう。

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「ボイストレーニング」と、「コツ」は別物,,,?

「コツ」だけでうまくいかない時が来る

コツを試すことで、一時的に発声がうまくいくことはあります。

でもそれは、根本的な改善にはなっていません。

喉の筋肉が発達させ、コントロールできるようにしなくてはいけません。それが本当の「ボイストレーニング」です。

この事実に気付かず、ただの「コツ」を「ボイストレーニング」だと勘違いすると、

「コツ集め」が始まります。

なぜか?

コツだけでは根本的な問題は改善しないから,,,,。昨日うまくいったことが、次の日にはなぜかできなくなったりするのです。根本的な改善をしていないから、というのはそういうことです。

そうすると、学習者は、

「このコツだけじゃダメなんだ、次のコツを探そう」となるわけですね。

これが問題なのです。

「コツ集め」は、必ず見た目に出る

「コツ集め」をした学習者は、その努力のあとが、悲しいことに「なにか気になる見た目」となって表出します。

例えば、

前述した、

「高い声を出すときは眉毛を上げましょう」

「高い声を出すときは、お腹をぎゅっと締めましょう」

「背中からぐるっと声を回すイメージで。そのために、実際に手を使って頭の後ろで弧を描く」

このコツを採集した学習者は、

「眉毛を持ち上げ、目を見開き、顎をぐっと引いて、もしかしたら二重あごで、お腹をぎゅっと硬直させて歌う」

,,,そういう癖を身につけることでしょう。

もしかしたら、それでいて、声は何も変わっていない,,,そんなこともありえます。

「いやしかし、そうすることで声は変わるんだ」

と自信を持っている方もいるかもしれません。

でも、

「そうしなくても、自由に歌える歌手」を見たことがありませんか。

美しい笑顔で、

もしくは舞台上で涙を流しながら、

もしくは左右に動き、クラップを全身で打ちながら、

もしくは、笑顔で、かつ激しく踊りながら!

そうしながら、上手に歌える歌手を見たことがありませんか。

どうせ同じ声を出すのなら、どう考えてもそれが自由で良いでしょう。

なぜそれが可能なのか?

彼らはコツ集めをしたのではなくて、

本当の「ボイストレーニング」に取り組んだから、だと言えるでしょうー。

「じゃあ本当のボイストレーニングって何?」と思うかもしれません。

喉の筋肉を発達させ、神経を整理し、コントロールできるようにすること。

そんなことが可能なのか?

長い時間がかかるものですが、可能です。そのためのトレーニング方法は存在します。

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