1.アイソレーション
まず、アイソレーションです。「分離」という意味です。
かつて、発声指導者のコーネリウスリード氏は「声区の分離(レジスターアイソレーション)」という言葉を用いましたが、岩崎ひろきボイススタジオではより広義な意味で、分離という言葉を使います。
1各発声器官の分離運動
2裏声と地声の分離
この2つの意味で、アイソレーションを行っていきます。
1つ目は、舌、喉頭(こうとう)位置、軟口蓋(なんこうがい)、喉頭蓋(こうとうがい)、仮声帯(かせいたい)、声帯、これらを一つ一つコントロールしていく運動です。
また、これらのパーツを組み合わせて、複数のパターンを作っていきます。
2つ目は、裏声と地声の分離です。具体的には、地声成分が希薄な裏声を取り出していきます。この希薄な裏声に関しても、1つ目で使えるようにしたパーツを組み合わせて、いろんなパターンを作っていきます。
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アイソレーションはとにかく小音量で行なっていくことが大事です。
小音量で行い、とにかく淡々と行なっていきます。パフォーマンスを行う、というよりは、パフォーマンスを行うための準備をひたすらに行なっていく作業です。