※新規レッスンは停止させていただいております
Pharyngeal Constrictor Muscle(咽頭収縮筋)に関しては「喉を締める筋肉だから緩めた方がいい」という意見も国内では多いのですが、海外の研究者の中には咽頭収縮筋によって咽頭壁が接近することよって高次倍音が生成されるのではないかという意見もあります。(kerrie obert氏による)
このスタジオのレッスン方針としては、「どの筋も収縮と弛緩をできるようにする」が一つ大きくあります。舌骨上筋群などの取り扱いがまさにそれです。
実際に咽頭収縮筋の収縮と弛緩が自由にできるか、ということに関しては、カメラを突っ込んで実験してみましたが、割と早く実現可能になりました。
※閲覧注意
PC(咽頭収縮筋)が喉頭や舌骨を背側に抱き寄せるか、という話を以前他の先生としたことがありますが、僕の見解はPCが腹側側に向かって咽頭壁を接近させていく、です。PCの停止部は下顎骨、舌骨も含みます。骨が足場になると考えます。一方で頸椎には直接付着していません。 pic.twitter.com/RNVyKowPkw— Hiroki Iwasaki (@Dirhirokiiwa) April 8, 2021
まあTwitterの反応はさっぱりなのですが笑。まあこんなものですよね。ものすごく価値の高い動画だと思います。レッスン内で咽頭収縮筋について話題が出た方にはいい動画かと思います。
さて、「テンセグラル」に考え見てると、必ずこの「アンチベクトル」を考えなくてはいけません。そうでないと制御ができないからです。弛緩も難しければ、等尺性収縮、伸張性収縮もままなりません。歌唱芸術はとにかくこの2つがないと成立しないのです。
咽頭収縮筋系統の筋肉は黄色。アンチベクトルは青です。
頬筋も加わっていますが、よく話をさせていただくST / PTの両名から頂いた意見でした。論文を探してみると、どうやら、咽頭収縮筋と頬筋が「頬咽頭収縮筋-bucchinato pharyngeal muscle-」という1つの筋肉をなしているという意見まで。(Gaughranによる)。この辺は表情筋への関与まで考えられますから、超重要な考察ですね。
それに対してアンチベクトルは青。ここでは引き下げ系統の筋肉と、顎関節にかかわる筋肉を取り上げてみました。
筋を制御しようというなら、必ずアンチベクトルも込みで理論を構築しないと、結局のところ、声帯筋の強い力が入った瞬間に崩壊します。つまり弱い声でしか達成されないということです。
重要なのはアンチベクトルによって構造体が自然にたちがあるイメージを持てることなのです。