レッスンメソッド

レッスンメソッド

・歌唱テンセグリティ理論

独自の理論で現在レッスンをしています。まだまだ校正されていく余地はあるでしょうが、実際に出てくる声と、理論が本当によく一致します。

少し難しい話なのですが、きっと興味を持ってもらえるはずなので、レッスンを受ける前に一読いただければ幸いです。

・テンセグリティとは

テンセグリティ、とは、「不連続の圧縮体を、張力バランスによって成り立たせる統合体」ということです。20世紀の天才思想家バックミンスターフラーによって見出された原理です。

もしかしたら、youtubeなどでもいろんなテンセグリティモデルが作られているのでみたことがあるかもしれませんね。

このテンセグリティモデル、運動指導者や、治療家の間では、人体構造もテンセグリティだという意見が増えてきています。ストローが骨、ゴムが筋肉だと思うと想像がつくでしょう。筋肉が縮んで凝り固まっていると、反対側のゴムが突っ張ってしまいます。そこに痛みを訴えるのですね。

岩崎ひろきボイススタジオで構築している理論は、「喉もテンセグリティ構造だった」という理論です。

簡単なモデルですが、模型を作ってみました。

現在作成中の模型は、もう少し複雑になってきます。

※画像の無断転載を固くお断りします

これは、喉の構造を、あちこちの筋肉と靭帯で成り立たせているということを表現した図です。喉は、実は他の骨と直接くっついたりしていません。だから、正真正銘、ゴムでふわふわと浮いている、テンセグリティなのです。

テンセグリティだと考えると、どこかの張力が弱っていたり、凝り固まっていると、途端に歌いにくくなります。

すごくシンプルに三方向の張力で吊るしている図です。これも、一つ張力を失えば、

このように糸の切れた凧のように、「喉が落下」していきます。これはつまり喉が閉まっている状態です。この状況では声は思うように出ません。

つまり、バランスが重要です。喉があちこちからの張力でぴんとバランスよく張られることが大事なのです。

また、忘れてはいけないのは、「声帯も張力」ということです。

喉仏を上から捉えたイラストですが、真ん中の口唇のようなものが声帯です。声帯はもう、本当にゴムそのものです!テンセグリティの面白さは、ある一箇所の張力バランスが変わると、そことずっと遠くにあった部分の張力も変わることです。

つまり、直接関係ないと思っていた場所の張力が変わることで、声帯の張力が変わってしまう、ということです。声帯の張力が変われば、ピッチや音色がガラリと変わります。これが喉のテンセグリティの本当に面白いところです。

 

・テンセグリティは、細かく分類し、また融合する

また、喉のテンセグリティ、と言っても、実はその中で、細かく分類することができます。

青のエリアは「喉頭のテンセグリティ」、黄色は「舌骨のテンセグリティ」です。これらを使い分け、また、「交信」させます。うまく交信させていくと、もうもうそれは、新しい声の幕開けです。驚くほどに新しい声が生まれていきます。

 

・体全身とつながっていく

「テンセグリティ」という言葉の良いところは、切れ目がないというところです。イラストは喉ばかりですが、結局のところ、これは体全身につながっていきます。

大きくいうと、太ももの筋肉で、声帯を引っ張ることが可能でしょう。ふくらはぎでも可能でしょうし、足の裏でも可能です。これは直接ではありません。けれど、チームプレイで可能になります。

テンセグリティというのは、結局、「関係なさそうなところにも役割が与えられ、全てが全てに影響している」ということなのです。

 

 

・声と、体の構造を知ると、楽しい

ここまで少し難しい話だったように思いますが、喉をテンセグリティとして捉えることは、人間の体の構造自体を知ることに等しいのです。私たちの体の全てが、張力ネットワークによって成り立っているのです。そういう実感が持てた時、なんだか、体が軽くなっていきます。しなやかに、弾力性を感じるはずです。それが、とてつもなく嬉しいことなのです。その状態こそが、音楽を奏でる準備となるのです。

レッスン、ぜひお越しください。想像以上に楽しい世界が待っていますよ。

岩崎ひろき