シリーズ「ボイトレに興味をもったばかりのあなたへ」の記事です。前回の記事はこちらです。
「いろんなボイストレーナーがいる」
さて、前回は、「万能なボイストレーナーはいないんだよ」なんていう話をしました。もしかしたら、これには反論もあるかもしれません。優秀なボイストレーナーから指導を受ける生徒さんから!
「岩崎さん、あなたは知らないかもしれないけれど、私の先生、めちゃくちゃ優秀だよ。発声指導もできるし、●●の資格をもっているから身体の作りにも詳しいし。
あと、歌自体ものすごく上手だから、発声じゃなくて、歌唱レッスンもできる」
素晴らしいトレーナーと巡り会えたのですね!
それは本当に素晴らしいことです。けれど、ごめんなさい。それでもまだ万能とは言えません。(それは悪いことではありませんよ!ごく自然なことで、むしろ肯定的に捉えて行きたいと思っています)。
だって、本当にいろんなボイストレーナーがいるから。今パッと思いつく限りのボイストレーナーをパッと書いてみましょう。
100種類のボイストレーナーたち
・歌唱の先生(厳密にはボーカルトレーナーと呼べましょう)。
→この中でさらに「ジャンル分け」されて行きます。クラシック、合唱、ゴスペル、日本語ポピュラー、英語ポピュラー、ボサノバ、ジャズ、(ソウルが専門!と看板を掲げる方もいますね)デスボイス、もっと別れていけば「倍音唱法」などのトレーナーさんもいますね。民謡系を上げていくともはやキリがないように思います。
・カラオケ講師
カラオケ講師、と、ボーカルトレーナーは少し別のものと考えていいかもしれませんね。カラオケ講師、は歌唱や発声を教えたりしつつ、その中で、「カラオケ」という空間を大事にしています。音楽とともにある生活を提案するような役割をしているように思います
・発声の先生
音域の拡張を得意するトレーナー
音色、音量の改善を得意とするトレーナー
・喋りの先生
滑舌訓練、雄弁術の指導を得意とするトレーナー
外国語発音矯正を得意とするトレーナー
・音痴矯正、ソルフェージュ講師
この辺にしておきましょうか。今はインターネットの時代。おそらく、上にあげたトレーナーのことは、少し頑張ればgoogleで探すことができます。
それにしても、今書いてみても本当に多種多様だな、と思います。また、「これはボイストレーナーの領域か」と疑問が湧く領域もあります。
「発声障害」に対する発声指導が可能だと仰る方もいます。医療行為は本当はボイストレーナーがすべきことではありませんが、ボイストレーナーの知識が医療的な発声指導現場において役立つことは大いにあり得るでしょう。(私、岩崎も言語聴覚士の先生から発声指導に関する質問を受けたことがあります)
さて、話に戻りましょう。
これら全てに精通している、というのは2020年、今の所ないように思います。(現代のボイストレーナーは万能型に向かっているとは思いますが、それはまた別の機会に書きましょう)
ですから、あなたは探す必要があるのです。自分に最適なボイストレーナーを。
「ボイストレーニングがうまくいかないな,,,」の原因の9割は、「自分に適していないボイストレーナーだった」のように思います。
もう一度言いましょう。学習者側のあなたは、自分に最適なボイストレーナーを探す必要があるのですー。